「考える図書館」〜一人ひとりの心によりそって〜

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「ロゴスのほん箱」152号を発行しました

新刊図書目録「ロゴスのほん箱」152号(6月20日号)を発行しました。
以下より点字データとデイジーデータがダウンロードできます。

●「ロゴスのほん箱」 第152号(2025年6月20日発行)●
点字版(zip・BES 13KB)
デイジー版(zip・16MB)

また、最新号から「潮見からのメッセージ」を以下に掲載します。

 ☆潮見からのメッセージ☆

   読書バリアフリーと出版業界(3)

                                    館長 平井利依子

 新年のご挨拶をしたのはついこの間だと思っていましたが、もう半分が過ぎようとしています。あっという間に季節が移り変わっていくような気がしていますが、皆さまはどのようにお過ごしでしょうか。
 新年度が始まって、ロゴスもだいぶ落ち着いてきました。4月には新職員、5月には新パート職員が入り、雰囲気もまた少しずつ変わってきたように思います。

 2024年6月と12月にお伝えした出版業界のお話ですが、今回はその続きをお伝えします。
 前回ご紹介した、「読書バリアフリーに関する共同声明」が出されたことが、大きなきっかけの一つとなり、出版業界のアクセシブルな書籍の試みは確実に進んでいるのではないかと感じます。最近よく聞くオーディオブックも、読書の選択の一つです。これは、読書バリアフリー法の第十二条に「視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等の販売等」とあり、「買う権利」の保障を示しています。もちろん、図書館等で製作することも第十一条に記載があります。
 そして、点字図書館管轄の厚労省、公共図書館管轄の文科省、出版社管轄の経産省、そして点字図書館等が加盟する全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)、公共図書館が加盟する日本図書館協会(日図協)とで、出版社との協力が動き始めています。
 前回もお話したように、出版社にデータを提供してもらい、それを私たちが点訳やテキストデイジー製作に活用するということがまず思い浮かぶ協力体制です。
 また、利用者自身が電子書籍を購入して読書を楽しむということも、今後増えるのではないかと思いますが、例えば図表や写真、イラスト等の画像が省略されていることも考えられます。私たちは、利用者が希望する形式での情報提供を基本としていて、それは今後も変わることはありませんので、このような場合にはどうするか考えなくてはいけません。著作権法には、利用者が希望されている形式で図書が出版されていたら、製作するのに許諾をとらなくてはいけない、とあります。購入した出版社の図書がそのまま楽しめるのであれば問題はありませんが、そうではない場合もあるかもしれません。
 今後、協力を進めるなかで、さまざまな課題があがるかもしれません。そのつど、利用者の皆さまによりよい図書を提供できるように、前向きに取り組んでいきます。

 では、今月も「ロゴスのほん箱」を楽しんでいただけますように。

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