「通信あけのほし」287号を発行しました
支援者向けニュースレター「通信あけのほし」287号(10月6日号)を発行しました。
最新号の巻頭言と館長挨拶を以下に掲載します。
巻頭言 「ともに暮らす家」を大切に 菊地功(きくち いさお)
今年の夏も、荒々しい天候に振り回される夏でした。先日は千葉県内でも大きな被害が出たように各地で豪雨被害もありました。ネパールと中国との国境地帯で発生した大規模な土石流は、映像とネットの時代ですから、自然の力のすさまじさをわたしたちに感じさせました。こういった出来事は、自然の巨大な力の中で生きていくわたしたち人間の存在が、いかに小さなものであるのかを思い知らせます。被害を受けられた多くの方々には心からお見舞いを申し上げます。
確かにこの数年、日本の気候は荒々しくなったと感じます。否定する人もいる中で、いわゆる温暖化による気候変動は事実なのだと確信させるに十分な、気候の大きな変化を、夏でも冬でも経験するようになりました。
教皇フランシスコが「ラウダート・シ」と言う文書を発表されたのは、2015年のことでした。教皇は「ともに暮らす家を大切に」と呼びかけ、環境問題に総合的な視点から広く取り組むことが、神が創造され、人類にその管理を託されたこの自然界を養い育てるという、創世記に記された人間の務めを果たすことにつながり、それは同時に信仰上の責務でもあると強調されました。
この精神を生かすために、教会は9月1日を「被造物を大切にする世界祈願日」としています。今年の祈願日にあたり、教皇レオ14世はメッセージを発表され、そのタイトルを、イザヤ書2章から引用されて、「剣を打ち直して鋤(すき)とし、槍を打ち直して鎌とする」とされています。
メッセージの中で教皇は、社会の発展とともに、いのちを損なうものをいのちを支えるものへと変える時が来ると期待していたが、現代社会は、「暴力と戦争へと心血を注ぎ続けている」と指摘します。
その上で教皇は、戦争こそは「次々と犠牲者を生み、家族を引き裂き、何百万人もの人を故郷から追いやり、恐怖と不正義と分断を募らせ」ると述べ、「何世代にもわたる社会の荒廃と環境の破壊を残す」ことによって、悪循環を生じさせていると指摘されます。環境問題への取り組みは、平和構築への取り組みであることを、教皇は明確に述べています。
「ラウダート・シ」の呼びかけは、いま享受している生活を大きく変えていくことを意味しているため、抵抗されたり無視されたりしがちです。しかし、神がこの世界を守り育み管理するようにとわたしたちに託したその願いに心を留めるならば、何もせずに今の生活を享受し続けることはできません。
引っ越しでのチームワーク 館長 平井利依子(ひらい りいこ)
7月にお届けした「通信あけのほし」で、9月の休館と引っ越しをお知らせしました。無事録音室のある部屋へ移り、ようやく落ち着きを取り戻し、業務を行っております。後述の記事・写真で様子がわかると思いますが、ここでも引っ越しについてお伝えします。
現在では録音室のある部屋に職員の机を置き、そこで業務をしています。となりの部屋には、点字プリンターや印刷機、録音CDのコピー機等を置き、作業を行っております。
当初来年の3月と聞いていた2階のテープ書庫の図書類の移動ですが、9月に梱包して仮置き場へ持っていかなければならないとわかったのは8月で、かなり慌てました。
長年同じ場所で業務をしていたため、梱包にあたり、いろいろなものが発掘(?)されました。何に使っていたのかわからないものや、昔の書類等々・・・ただ時間がありません。とにかく廃棄するもの・仮置き場に持っていくもの・半年間使用するものに分類し、引っ越し梱包の締切日まで必死に作業しました。また、2階の書庫の図書類の箱詰めも、この量をどうやって片付けていくのか心配になるばかりでしたが、結果、梱包締切日より前に完了することができました。
そんな怒涛の8月下旬~9月中旬でしたが、今回の引っ越しが、職員・パート職員のチームワークを改めて感じる機会となりました。チームワークを『大辞林』で引いてみると「チームの人々の統制のとれた共同動作。また、そのための団結力」とあります。自分の机まわりや業務担当の荷物はもちろんその担当者が行いますが、職場というのは、誰の担当でもない、共有部分が多くあります。その部分の作業を自然に誰かが行っていました。自分の得意分野を発揮したり、手があいたら手伝ったり、ということが当たり前のようにバランスよくできました。例えば書庫の本の並びを確認し、わかりやすいように表示を考えること、テープ図書や書籍を効率よく梱包し箱を積み上げていくこと、半年の業務を見据えて最低限の機器を選定し、レイアウトまでを考え使いやすいように設置すること、IT関連の整備等々。おかげで滞りなく引っ越しが完了しました。組織であれば、指示をしたり、指示待ちで業務をする場面もあると思いますが、今回の引っ越しではそれはなく、引っ越しを通してチームで協力すること、その団結力が伺えるよい機会となりました。
9月に休館した分、利用者の皆さま、支援者の皆さまには大変ご不便をおかけしました。3月には再びもとの場所への引っ越しがありますが、それまで精いっぱい業務を進めていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
