「通信あけのほし」286号を発行しました
支援者向けニュースレター「通信あけのほし」286号(7月21日号)を発行しました。
最新号の巻頭言を以下に掲載します。
巻頭言 G7各国の司教の声明 菊地功(きくち いさお)
6月15日から17日まで、フランスのエビアンでG7サミット(主要国首脳会議)が開催されました。それに合わせてこのG7各国、すなわちカナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国の各カトリック司教協議会の会長と、欧州連合(EU)司教協議会連盟会長は連名で共同声明を発表しました。わたしも日本のカトリック司教協議会の会長を務めていますので、この声明に名前を連ねております。
この声明は、それぞれの司教協議会に属しているすべての司教の総意ではなく、あくまでも会長たちの話し合いの中で合意に達した内容であり、教皇レオ14世の発言を踏まえた内容でもあります。
第二バチカン公会議の現代世界憲章には、「全ての人は理性的な霊魂を恵まれ、神の像として作られ、同じ本性と同じ根源を持ち、キリストによってあがなわれ、神から同じ召命と目的を与えられている。従って全ての人が基本的に平等であることは、ますます認められなければならない(29)」とあります。
しかしながら今わたしたちの眼前で展開している世界の現実はいったいどうでしょうか。
私たちが生きている現代世界は、その「いのち」をないがしろにし、あまつさえ人間自身が「いのち」をコントロールする権利があるとでも言わんばかりの傲慢さに満ちあふれ、いのちを守るどころかいのちを奪う暴力が支配しているかのようであります。
G7司教協議会会長共同声明は、タイトルを「平和、正義、人間の尊厳のために橋をかける」といたしました。声明の中心に置かれている理念は、神の望まれた世界の実現のためにこそ、神が賜物としていのちを与え、似姿としての尊厳を与えた人間が、すべての中心として尊重されなければならないという考え方でありました。
わたしたち司教は「教会の司牧者として、またイエス・キリストの弟子として、わたしたちはこの声明を通して、カトリック教会が諸民族のただ中に身を置き、もっとも弱い立場にある人々のために身をささげ、平和、正義、地球規模の共通善のために対話できるよう尽力する」と宣言しています。
日本の社会の現実の中で、教会が目を向けるべきいのちの危機は何であるのか、識別を重ねたいと思います。
