「考える図書館」〜一人ひとりの心によりそって〜

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「通信あけのほし」280号を発行しました

支援者向けニュースレター「通信あけのほし」280号(12月3日号)を発行しました。
最新号の巻頭言と館長挨拶を以下に掲載します。

  巻頭言 人生最大の驚き   菊地功(きくち いさお)

 この10月いっぱい、わたしは「シノドス」と呼ばれるカトリック教会の国際会議に、日本の教会の代表として参加するため、ローマに滞在していました。「シノドス」は、いまから60年程前に数年にわたり、世界中のすべての司教をローマに集めて開催された第二バチカン公会議の方針を受けて、ローマ教皇が教会全体の意見を聞くために定期的に招集する会議で、今回が16回目の定期会議でした。日本語では「世界代表司教会議」と翻訳していますが、まさしくこれまでの15回は司教の代表だけが集まる会議でした。
 第16回目の今回は、昨年と今年とそれぞれ10月に会議が行われ、できる限り広く教会全体の声を聞きたいという教皇の意向を受けて、世界から招集された代表368名のうち、96名は司教以外の代表で、そのうち53名が女性でした。司教や司祭に女性はいないので、53名の方は修道女か信徒の方々です。
 今回のシノドスは、現代社会にあって教会とはどういう存在であり、神の導きに従うためにはどういう道を歩むのがふさわしいのかを見いだそうとする会議でした。その結論は、最終日に採択された文書に記されていますが、今後その翻訳が待たれます。新たにたどるべき道が見いだされたのですから、今後は、世界のカトリック教会にはその道を自分のものとする取り組みが求められることになります。
 さてその会議に参加していた10月6日の日曜日、教皇様は恒例の日曜日の昼の祈りをバチカンの聖ペトロ広場に集まった人々と共に捧げた後、突然重大な発表をされました。新しい枢機卿の任命です。
 新しく任命された枢機卿は21名。その中に、自分の名前が含まれていました。これまでの人生の中で、驚くことはしばしば起こってきましたが、しかし今回ほど心の底から驚いたことはありません。全く、予期していない、それこそ寝耳に水です。事前の予告など全くありませんでした。
 枢機卿は、単なる名誉職にとどまらず、教皇の顧問としての役割が重視されています。また80歳になるまでは、教皇選出の投票権を持つことになります。教会においてそのような重要な役割に任じられ、果たして十分に務めることができるのか、不安しかありません。
 枢機卿に任ぜられたと言っても、東京の大司教であることには変わりはありませんので、これからも東京で務めますが、与えられた新たな役目を忠実に果たすことができるよう、みなさまの支えをお願い申し上げます。

地元との連携   館長 平井利依子(ひらい りいこ)

 今年度の事業計画に「地域の類縁機関との協力体制の充実」を掲げています。昨年度より地域の類縁機関から問い合わせ、協力依頼が相次いだことから、こちらからも働きかけようと計画に入れました。
 今年度は、特に意識したせいか、類縁機関へも協力しているのですが、地元で行われる行事に参加することが多くなっています。「職員レポート」でも報告していますが、お祭りや、江東区社会福祉協議会関係の各種イベントにも参加予定です。過去にも、もちろん参加することがありましたが、今年のように次から次へと地元の催しに出ていくことはありませんでした。
 休日出勤の調整や事前準備、当日の対応等で、職員は負担もありますが、地元で活動しているグループと知り合いになったり、当館のことを知っていただけるよい機会となっています。事業計画では、各施設での視覚障害者対象の行事に協力することを中心に想定していましたが、それだけではなく、全く違う分野で活動されている方々と一緒に少しでも地域を活性化することで、それがロゴスの認知にもつながっています。
 また、地元当事者団体、ボランティアとの交流、協力も欠かせません。今年度は当事者団体の研修会に参加したり、ボランティアグループと一緒にイベントに参加する予定もあります。
 今年度は、当館のある東京都江東区を会場に開催されている視覚障害関係のイベントも複数あり、職員も見学に赴き、今後このような行事があれば協力するとお伝えしました。
 まだまだロゴス点字図書館はもとより、点字図書館のこと自体を知らない世の中です。このような活動をすることで、少しでも普及啓発ができれば、そして必要としている視覚障害者等の方々に届いたらいいなと思っています。

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