「考える図書館」〜一人ひとりの心によりそって〜

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「ロゴスのほん箱」154号を発行しました

新刊図書目録「ロゴスのほん箱」154号(10月20日号)を発行しました。
以下より点字データとデイジーデータがダウンロードできます。

●「ロゴスのほん箱」 第154号(2025年10月20日発行)●
点字版(zip・BES 11KB)
デイジー版(zip・13MB)

また、最新号から「潮見からのメッセージ」を以下に掲載します。

 ☆潮見からのメッセージ☆

   集荷について

                                    館長 平井利依子

 今年の夏も耐えられない暑さでしたが、やっと秋です。最近は、秋がほとんどなく夏から突然冬になってしまうような気がしていますが、皆さんは秋を感じているでしょうか。秋の夜長を楽しめるといいですね。
 点字図書の集荷について、皆さまはどうしているでしょうか。点字図書を借りても返却は郵便局に持っていかなくてはならない、という声をよく聞きます。また、ある地域では郵便局員が取りにきてくれるから助かる、と聞いたこともあります。
 毎日新聞が日本郵便に問い合わせたところ、「郵便物の集荷について誤った回答をしていた。各郵便局にも正しい取り扱いを周知する。お客さま向けホームページにも掲載した」と回答しました。「よくある質問」に「郵便物の集荷はできますか?」という項目を追加し、「郵便物の集荷サービスのお取り扱いはございません。身体障がいをお持ちの方などが郵便物の集荷を希望される場合は、配達・集荷を担当する郵便局にご相談ください」と載せたそうです。
 この件は、そもそも郵便局が移転し、利用者が郵便局まで行きづらくなり、やっとたどり着いたところで、郵便局員からの手助けがなかったことが発端でした。建設的対話を試みるも、かなわなかったことを毎日新聞が記事にしたのです。その後、やりとりが始まり、日本郵便から集荷についての提案があったそうです。ただ、どのようなケースなら集荷に応じるかについては個別事情などを確認した上でその可否を判断し、集荷のタイミングや方法も個別事情などを考慮して決定するとしているそうです。
 たとえば、この記事の利用者は、集荷をお願いしたい時だけカードをポストのところに提示するなど、郵便局員へ負担のないようにしました。
 もし、点字図書の返却に困っていたら、郵便局へ相談してみてください。返却のことを気にせず図書を利用していただけるようになることを願っています。
 ですが、この集荷の問題は、新しくて古いものかもしれません。カトリック点字図書館時代の西尾正二(にしおまさじ)館長は1991年のニュースレターで、1989年の全国図書館大会の障害者サービス分科会で、集荷について「大分県点字図書館を育てる会」が郵政省に要請し、「業務に支障のない限り実施してよい」との回答を得ていると報告されているのです。その回答が全国におよばなかったのは残念でなりません。
 今後は、ぜひ、この制度が定着していくことを望みます。

 では、今月も「ロゴスのほん箱」で読書の秋が充実しますように。

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